育児時短就業給付金とは?時短勤務でも給付がもらえる【2025年新設】
育休から復帰して時短勤務にすると、働く時間が減るぶん給料も下がります。その下がった分の一部を国が埋める給付が、2025年4月に新しくできました。育児時短就業給付金です。時短中に受け取る賃金の10%が、給与とは別に支給されます。育休給付が「休んでいる間」の給付だったのに対し、これは「時短で働いている間」の給付という点が新しいところです。
育児時短就業給付金とは何か
育児時短就業給付金は、2歳未満の子を養育するために時短勤務(育児時短就業)をした人に、時短前と比べて賃金が下がるなどの要件を満たすときに支給される給付です2歳未満の子の養育のための時短就業で、時短前より賃金が低下した場合などに支給・厚労省 LL070801保05。仕事と育児の両立支援として、時短勤務を選びやすくすることを目的に2025年4月に創設されました。
ねらいは、復帰後のハードルを下げることにあります。フルタイムに戻るのはまだ難しいけれど、時短だと収入が大きく減るのが不安——そうした人が時短を選びやすくなるよう、減収の一部を給付で補う仕組みです。育児休業給付金との違いを並べると、性格がはっきりします。
| 項目 | 育児休業給付金 | 育児時短就業給付金 |
|---|---|---|
| どんな状態 | 育休で休んでいる | 時短勤務で働いている |
| 対象の時期 | 原則1歳(延長で最長2歳)まで | 2歳未満 |
| 給付率 | 賃金の67%(181日目以降50%) | 時短中の賃金の10% |
| 賃金との関係 | 原則は無給が前提 | 賃金を受け取りつつ上乗せ |
休んでいる間が育児休業給付金、働きながら時短で減った分を補うのが育児時短就業給付金。復帰のタイミングでバトンが渡る関係です。
給付額は時短中の賃金の10%
支給額は、原則として育児時短就業中に支払われた賃金額の10%相当額です原則として育児時短就業中に支払われた賃金額の10%相当額を支給・厚労省 LL070801保05。月ごとに、その月の賃金に対して10%が計算されます。時短後の月給別に目安を出すと次のようになります。
| 時短中の月給 | 給付額(賃金の10%) |
|---|---|
| 18万円 | 約18,000円 |
| 22万円 | 約22,000円 |
| 26万円 | 約26,000円 |
ただし青天井ではありません。賃金と給付額を足した額が、時短を始める前の賃金水準を超えないように調整されます育児時短就業開始時の賃金水準を超えないように調整・厚労省 LL070801保05。時短をあまり深くせず賃金の下がり幅が小さい月は、給付を満額もらうと時短前より手取りが増えてしまうため、その分が抑えられます。また、賃金と給付額の合計が支給限度額を超える月は、超えた部分が減額されます賃金額と支給額の合計が支給限度額を超える場合は超過分を減額・厚労省 LL070801保05。
受給できる条件
受給資格として、まず次の2つを両方満たす必要があります受給資格は①②の両方を満たすこと・厚労省 LL070801保05。ひとつは、2歳未満の子を養育するために時短勤務をする雇用保険の被保険者であること。もうひとつは、育児休業給付の対象となる育児休業から引き続いて時短就業を始めたか、または時短就業を始める日の前2年間に被保険者期間が12か月あることです。育休から時短へそのまま移る人は前者で、いったん別の形をはさんだ人は後者の12か月で見ます。
そのうえで、実際に給付が出るのは、次の4つをすべて満たす月です各月の支給は③〜⑥をすべて満たす月・厚労省 LL070801保05。月の初日から末日まで続けて雇用保険の被保険者であること。1週間あたりの所定労働時間を短縮して働いた期間があること。月の初日から末日まで育児休業給付や介護休業給付を受けていないこと。そして、高年齢雇用継続給付の対象になっていないこと。月単位で条件を見るため、月の途中で復帰や休業が挟まると、その月は対象から外れることがあります。
もらえないケース
要件を満たしていても、次のいずれかに当たる月は支給されません賃金が低下していない・限度額以上・最低限度額以下のいずれかで不支給・厚労省 LL070801保05。
- その月の賃金が、時短前の賃金水準と比べて下がっていないとき
- その月の賃金が支給限度額以上のとき
- 計算した給付額が最低限度額以下のとき
要するに、この給付は「時短で実際に賃金が下がった人」を支えるものです。時短にしても賃金がほとんど変わらない働き方では対象になりません。
育休給付からの流れで考える
育児時短就業給付金は、多くの場合、育児休業給付金を受け取って復帰した後に続く制度です。育休中は育児休業給付金(金額の計算と手取りを参照)、復帰して時短にしたらこの育児時短就業給付金、という二段構えになります。時短のあとも保育所に入れず育休を延ばす場合の考え方は育休はいつまで延長できる?で整理しています。
どちらの給付も出発点は、育児休業給付金の受給資格を満たすことです。受給には育休開始前2年間に賃金支払基礎日数11日以上の月が12か月以上必要で、考え方は受給要件のまとめにまとめています。本サイトの判定ツールで、まず受け取れる見込みがあるかを確かめておくと安心です。育児時短就業給付金の手続きの詳細は、厚生労働省「育児休業等給付について」制度の公式案内で確認できます。
無料の判定ツール あなたの場合、もらえる?を確かめる 出産日と勤務状況を入れるだけ。ブラウザ内で完結・登録不要。 判定する →※ 本記事は参考情報です。個別の受給可否の最終判定は、管轄のハローワーク(公共職業安定所)で行われます。