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育休手当『11日に1日足りない』を救う80時間ルールとは|日数が少ない月を時間で拾う

公開 2026-06-08 ・ 更新 2026-06-08

「あと1日、出勤が足りなかった月があるから無理かもしれない」。育児休業給付金の要件を調べてそう諦めかけた人は、もう一度その月を見直す価値があります。賃金支払基礎日数が11日に届かない月でも、働いた「時間」で救われる仕組みがあるからです。

それが80時間ルールです。日数では11日に1日足りない月も、賃金の支払い基礎になった時間数が80時間以上あれば、その月をまるごと1か月としてカウントできます2020年8月1日施行・LL020615保01。出勤日数は少なめでも1日あたりの労働時間が長い人ほど、この救済が効いてきます。

11日に届かない月は、80時間で代わりに数える

育児休業給付金の受給要件は、育休開始前の2年間に「賃金支払基礎日数が11日以上ある月」が12か月以上あること、が原則です厚労省パンフ2025改訂版 p.10。この11日に届かない月は、本来そこでカウントから外れます。

80時間ルールは、その外れた月を時間数で拾い直す救済策です。日数が11日未満でも、賃金の支払い基礎になった時間数が80時間以上ある月は1か月分として認められます。判定の順番は「まず日数で11日以上か、ダメなら時間数で80時間以上か」。どちらか一方を満たせばその月はカウントされる、という二段構えになっています。

数えるのは出勤時間そのものではない

ここで注意したいのは、80時間に数えるのが「賃金の支払い基礎になった日の労働時間」だという点です。実際に働いた日に加えて、年次有給休暇を取った日、休業手当など賃金が支払われた特別休暇の日も、その日の労働時間が時間数に含まれます賃金支払基礎日数・時間数の範囲は厚労省パンフ2025改訂版 記載例の欄説明

逆に、無給で休んだ欠勤の日は日数にも時間数にも入りません。賃金支払基礎日数の数え方そのものは賃金支払基礎日数の正体で詳しく整理しています。時間で救済を受けるには、月ごとに労働時間の記録が残っていることが前提になります。給与明細やタイムカードを確認しておくと安心です。

2020年8月より前の月には使えない

80時間ルールは2020年8月1日から始まった比較的新しい仕組みです。適用されるのは、2020年8月1日以降に終わる完全月だけ2020-08-01以降の月のみ適用・LL020615保01。それより前の月は、従来どおり11日基準だけで判定され、時間数では救済されません。

過去に遡って2年間を見るとき、対象期間が2020年8月をまたぐケースもあります。古い月は11日基準のみ、新しい月は80時間ルールも使える、という違いがある点を頭に入れておくとよいでしょう。

少日数勤務での具体例

1日6時間で月10日働いた月で考えてみます。賃金支払基礎日数は10日で、11日に1日足りません。さらに6時間×10日で60時間なので、80時間にも届かず、この月はカウントされません。

一方、1日6時間でも月14日働けば日数が14日あり、そもそも11日要件をクリアします。問題になるのは、その中間です。たとえば1日8時間で月10日働いた月。日数は10日で11日に届きませんが、8時間×10日で80時間ちょうど。ここで80時間ルールが効き、この月は1か月分としてカウントされます。出勤日数が同じ10日でも、1日の労働時間が長いほど時間数で救われやすい、という関係です。

このように、月ごとに「日数で届くか、時間で届くか」が入れ替わります。受給可否はこれを12か月ぶん積み上げた結果で決まるため、ざっくりした感覚ではなく1か月ずつ確かめるのが正確です。

あなたの月別記録で、12か月に届くか確かめる

11日基準と80時間ルールを、過去2年ぶん手計算で当てはめるのはかなり骨が折れます。本サイトの判定ツールは、月ごとに賃金支払基礎日数と時間数を集計し、11日要件と80時間ルール(2020年8月以降の月)を自動で当てはめて、12か月に届くかを判定します。日数では足りない月の時間を入れると結果がどう動くか、試してみてください。

勤務形態ごとの考え方はパート・週3・時短でも育休手当はもらえる、要件全体の流れは育休手当の受給要件にまとめています。最終的な判定は管轄のハローワークが行うため、ぎりぎりの月がある場合は記録を持って相談するのが確実です。制度全体の公式案内は厚生労働省「育児休業等給付について」制度の公式案内にあります。

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運営者:なかじ(nkjzm.jp)。このサイトは、妻の“週3+副業”という働き方で育休給付金をもらえるか分からず悩んだ経験から作りました(作った理由)。本サイトの解説は雇用保険法および厚生労働省の資料に基づいて作成しています。詳しくは運営者情報をご覧ください。

※ 本記事は参考情報です。個別の受給可否の最終判定は、管轄のハローワーク(公共職業安定所)で行われます。